『信仰即生活』レポ-ト(Ⅳ)

日田市 佐藤将宏

 

日用品と経皮毒性(4

前回まで報告してまいりました石油系の有害物質は、現在ごく当たり前のように使われていますが、いつ頃から使われるようになったのでしょうか?

そもそも石油系の有害物質が使われ始めたのは、1937年にアメリカでVAT製法というものが生まれてからのようです。アメリカでは1929年の株の暴落に始まる大恐慌からコストの削減を目指し大量生産を模索するようになり、その一翼を担ったのが石油系の化学物質でした。

それまで石鹸などは動物の油脂で作られていたのですが、石油系の化学物質が使われるようになりました。日本には1950年代にその手法が入り、現在に至っています。

私の小さい時の記憶をたどってみますと、歯磨き剤はアルミのチュ-ブに入っていてキャップを閉め忘れると次の日には硬くなってなかなか出てきませんでした。また、上手に使うために後ろから折って使っているとその折れ目から歯磨き剤が出てきたことを憶えています。

しかし、今はラミネ-トのチュ-ブに入っていてキャップをしてもしなくてもいつでも軟らかい歯磨き剤が出てきます。ということは、商品の保存性は保たれるようになりましたが、それと同時に有害な物質も体に取り込むようになったことになります。

そして、一番の問題は我々消費者がそれらの事実を知らされていないということです。本来、メディアの一面として社会の問題点を検証し国民に警鐘を鳴らすという機能が求められていると思うのですが、全部が全部そうはなっていないように思われます。

今ではテレビや雑誌のCMや広告を見ると日用品や化粧品がかなり目立つと思います。そのこと自体悪い事とは思いませんが、放送局や出版社などの大半がこれらの広告料に支えられています。そのため、それらのスポンサ-の意向に沿わないような番組や紙面は作りにくい背景があるようです。

また、メ-カ-はといえば、商品の安全性を追求するのではなくてパッケ-ジやCM、広告に膨大なお金を注ぎ、商品の質よりもイメ-ジで売っているように感じます。有名な女優やタレントに〇〇億の出演料を支払っているという話が取り沙汰されますが、それらは全て商品の価格に上乗せされているのです。

例えば某大手メ-カ-の化粧品で定価15000円するものの商品コストが、なんと25円だそうです。25円にパッケ-ジや広告料等を加えて、このように高額となるのですが、商品に掛かるコストよりもそれ以外に掛かるコストのほうがはるかに高いのです。ただし、25円で安全な製品ができれば問題はないのですが、必ずしもそうはなっていないようです。

今回で日用品と経皮毒性のレポ-トも終わりですが、私も含め皆様のお一人お一人が‘確かな目’を持ち生活していただければ幸いだと思います。私自身もまだまだ勉強不足で偉そうな事は言えませんが、このレポ-トで皆様のご家族や友人知人の方々の安全、健康のために一つの問題提起として捉えていただければ幸甚です。

最後に、いろいろとご指導していただき、またこの場を提供してくださった楳木先生に感謝の気持ちでいっぱいです。ありがとうございました。

 

[御蔭話(御神業の資料)メシヤ講座no.36 2003(平成16)年1月]

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