メシヤ講座・特選集no.47(平成16年12月分)

<御教え>
経と緯
(1952年文創のまま)

東洋は経であるから霊的、精神的であるに対して、西洋は緯で体的、物質的

凡(およ)そ天地の真理を知る上に於て、経と緯の意味を知る事が最も肝要である。此(この)事は今迄にも幾度となく説いて来たが、尚一層詳しく徹底的にかいてみよう。それに就ては先づ根本的認識である。それは私が常にいふ日は火で、火は経に燃ゆるものであり、月は其反対に水で緯に流動するものである。従って日の本質は高さであり、月の本質は広さである。此理によって今地球を説明してみると、地上の空界は水素が緯に流動してをり、火素は経に上下を貫いてゐる。つまり経緯の精が綾のやうになってをり、布地の如きものである。而(しか)もそれが想像を絶する程の密度であって、此事実として卑近な例ではあるが、人間が横臥iおうが)すれば寒いのは、水の精によるからであり、起きて経になれば暖かいのは、経に昇降してゐる火の精によるからである。又火は霊的、精神的、陽であり、水は体的、物質的、陰である。此理は世界の東西文化をみてもよく判る。東洋は経であるから霊的、精神的であるに対して、西洋は緯で体的、物質的であるから、今日の如き科学文化が発達したのである。宗教に於ても仏教は経であるから、経文といって経の字を用ひてをり、祖先を崇拝し、子孫を重視すると共に、孤立的であるに反し、キリスト教は祖先を祀らず、夫婦愛を基調とし、隣人愛を本業とし、どこ迄も国際的緯の拡がりである。

経緯両方を結ぶための、力の行使こそ本教の使命

右(上記)の如く、今日迄の世界は、東洋文化の精神的に偏した思想と、西洋文化の物質的に偏した思想とであったが為、どちらも極端に偏する以上、一切が巧くゆかなかったのである。従って人類の苦悩は何時になっても解決出来ず、世界の混乱は停止する処を知らない有様である。斯うみてくるとどうしても経緯両方が結ばる時こそ問題であるが、驚くべしそれが今日であり、其力の行使こそ本教の使命であって、本教のバッチがよくそれを表はしてゐる。次に私は以前から言ってゐる事だが、観音力の働きもそれであって、即ち経にも非ず、緯にも非ず、といって経でもあり、緯でもあり、何れにも偏らない応変自在であるから、千変万化、自由無碍といふのも此意味である。此理によって人間の心のあり方もそうなくてはならない。即ち心は常に原則として経緯結びの中心に置くべきで、之を一言にいえば常識である。本教が常に常識を重んずるのはそういう訳なのである。処が世間常識人は洵(まこと)に平凡に見られるもので、反って偏る人の方が偉く見へるものであるから、此点大いに注意すべきである。事実此偏在精神の持主が、偉く見ゆるのは大抵一時的であって大成は出来ない。何時かは必ず失敗する事は、歴史がよく示してゐる。

神様の御経綸こそ、一糸紊(みだ)れず洵(まこと)に整然たるもの

右(上記)の如く経は高いが小さく、緯は低いが大きいのが真理である。従って私は此方針で進んでゐるので、例えば箱根と熱海がそうである。箱根の聖地は高くて小さいが、熱海のそれは低くて大きいのである。又経は霊であるから箱根を先に造り、熱海は体であるから後に造るので、之が霊主体従の順序であるからで、此通りにすると実に順調に巧くゆくが、少しでも之を狂はせると、必ず故障が起るのは殆んど絶対的といってもいい。実に神様の御経綸こそ、一糸紊(みだ)れず洵(まこと)に整然たるものである。

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<メシヤ降臨祭・挨拶>
浄霊と御教えの御光に包まれて
メシヤ教代表 楳木和麿

メシヤ降臨祭おめでとうございます。

本日は初めに豊橋市の松井亜弥さんから体験発表をしていただきたいと思います。松井さんは大きな御守護をいただかれ、さらに不思議体験をされました。今後の御神業に大きな示唆を与えてくれる内容ですので、どうぞ耳を傾けてください。

松井亜弥さんの不思議体験

「私は、9月8日に仕事中プレス機に左手親指、人差し指を挟んでしまい、救急車で搬送されました。病院では、‘切断を覚悟してください’と言われました。しかし‘女性でもあることだから、とりあえず繋いでみて、それでもだめだったら切断しましょう’と、言ってくださり処置を受けました。

2週間ぐらいで、人差し指の骨折は治りまして、1ヶ月くらいで傷も塞がりました。そこで‘一番下の皮膚を見たい’ということで、皮膚をはいで検査を受けました。すると、‘壊死しているところは全くない’ということで、切断を免れました。本当に有難く思いました。

12月3日で、‘完治した’と診断を受けました。

浄霊をいただくと痛くて涙がポロポロ

それから、思いもよらない体験をしたのです。母をはじめ家族から浄霊をいただくと、火が出るように痛く、言葉では言えないような痛さで、涙がポロポロ出るのです。そして、浄霊が終わるとス-ッと痛みが消えて、眠れるのです。

なんで?と思いました。先生に伺うと、『怪我をするということは、霊の曇りが原因で、浄霊の光によってその曇りの部分が浄められて、痛むことがある。浄霊の力を実感する機会だと受け止めて、辛抱強くいただきなさい』と、ご指導いただきました。

メシヤ講座に参加すると刺さるような痛さ

また、メシヤ講座に参加して勉強の最中も痛みました。浄霊をいただいている時とは違って、刺さるような痛さがものすごくて、その時も泣きました。

このことについても、先生に伺いました。先生は『御教えというものは神様の言葉であるので、光そのものです。御教えを学ぶ時間中、光が充満するのです。そして、光が満たされた中に身を置くと、曇りが浄められるのです。その痛みの強さで、光の強さを実感し、神様そのものを感得できているのです。』と、教えてくださいました。

また、『亜弥さんは、人生の上で大きな転機を迎えていることを、メシヤ講座を受ける中で感じているでしょう。その転機を、実のあるものにするためには飛躍的な向上をせねばならない。向上を許されるために、今、浄めていただいているのです。しかも、感覚を伴って浄めを体得しているのです。』と、有難いお話をしてくださいました。

浄化の後にいただいた御守護

私は、今回の怪我を通して、大きなご守護を数々いただきました。指を切断しなくてよかったことは、何よりのことでした。そして、浄霊の力のすごさを体験しました。また、何気なく参加している勉強会で、強い神様の光をいただけている、ということの体験をさせていただきました。これは、私の信仰生活の宝になります。

それから、年末に素晴らしい環境の家に移り住むことが許されることになりました。先生からは『霊の曇りが浄化され、霊性の向上が許されて、それに相応しい住環境が備わるのです。感謝と向上心をさらにもって生活してください。』と、今回の浄化の意味と、今後のあり方をお示しいただきました。

ありがとうございました。(要旨)」

神界では本日が新年

神様の御光に包まれる貴重な体験談をありがとうございました。

さて、平成16年には、それぞれのご家庭で色々な出来事があったことと思います。また日本全体、それから世界で大変な事が起きる中で御守護をいただきながら、本日こうして『メシヤ降臨祭』を迎えることができて、本当に神様に感謝申し上げても、しきれないような今日の御祭りであると思われます。

そして、今日を迎えるにあたっては、12月の中旬に貴重なお知らせをいただきました。ある神様の御用を担われていた方が亡くなられて霊界に行かれたのですが、神界に在籍を許されて神界のご様子を知らせてくれたのです。

『神界では今(12月中旬)、大変な忙しさです。神界の新年は現界の12月23日で、その日を目指して準備に追われています。御簾をはじめあらゆるものを一新するための作業に邁進しているのです。』

こうした神界の様子については御教え以外では、初めてのお知らせでした。

『本来、12月23日が新年であり、太古の昔より一陽来復という言葉があるように、この日を目出度く尊い日として迎えた。現在の暦が使用される前は日の長さで一年を決め、スト-ン・サ-クルなどもそれに関連している』などと取り次いできましたが、その裏付けともいうべき内容でした。ズシ-ッとしたものを感じました。

今日のこの日を迎えるということが、例年の迎え方よりももっともっと重大な迎え方になり、初めて御祭りを迎えるような厳粛さでした。本日は、各地で御祭りを執り行っていただいておりますが、さらに大きな形で祭行する事ができるように願っております。

本当はですね。クリスマスも12月23日にしたかったようなのですが、何故かずれてしまった、という逸話を聞いたことがあります。また、ツリーを飾る慣わしは、古くから日本にもあり、こちらは23日です。深い意味が、背景にあります。

水晶世界へシフト

平成天皇は12月23日にお生まれになっています。このことは紛れもない事実ですし、教祖は『神界は私で、現界は次の天皇(平成天皇)で地上天国化を進める』と述べられています。このお言葉のように、平成の御代は明確な大転換期になっています。

例えば、バブルがはじけてから日本人は価値観の転換を余儀なくされているばかりではなく、戦後の日本の構造的な改革をせざるを得なくなっております。また、北朝鮮による拉致問題については、長年明らかにすることができなくて、小泉さんが金正日さんに会って初めて歴史の表舞台に出た訳ですね。

拉致問題については、今度は遺骨というものを持ち帰って、DNA鑑定したところ、ご本人とは明確に違うという結果が出ました。北朝鮮は、日本の鑑定技術の高さを予測できなかった、ということがもっぱらの風聞です。

DNA鑑定については、専門家以外の日本人に対して初めて示された内容だったように思います。核のDNAについては広く知られていますが、ミトコンドリアのDNA鑑定では‘不一致の証明’がなされるということで、細かな説明がありました。

しかし、このDNA鑑定については拉致問題に限らず、今後の世界に重大な意義をもたらします。警視庁では、犯罪現場で採取されたDNA情報をデ-タベ-ス化しようとしています。これは犯罪抑止に繋がると思います。地上天国建設のためには、前回の御教えのように‘人間に内在する悪の除去’が不可欠だからです。

犯罪は必ず暴かれるという社会に名実共に変わっていくことに繋がるという点で、『水晶世界』へシフトして行く一要素です。拉致被害者家族にとってはまだまだご苦労は続きますが、大局的な見地では、拉致問題だけではなくて、人類全体にとって大きく時代が変わっていくための出来事であったという、認識を持っておく必要があります。

文明の衝突ではなくて、‘結び’が必要

それから、海外のことについてもう少し触れておきますと、イラクやアフガニスタンへブッシュ大統領は‘テロの根源をなくす’という名目で戦争を仕掛けました。そして混乱はまだ続いています。

そうした中で、私達はしっかりと見ておかなければならないことがあります。テロを仕掛けた側の人達は‘何故アメリカを憎むのか’ということですね。そのことを、私達はしっかりと認識しておかなければなりません。

認識する材料としてはですね、私が九州からここまで車で移動する時に使うガソリンですね。給油場所を厳選して来なければ、とても高くて経費がかさんでしまいます。昨年に比べるとリッタ-あたり10円以上値上がりしています。原油価格を操作している人がいると言われています。それはブッシュ家だと指摘する向きもあります。

マイケル・ショワ-氏(11月までCIAアル・カイダ-担当部長)によりますと、反米の思考には
・イスラエル支持
・産油国を通じて石油価格の操作
・アラビア半島における米軍の駐留
・独裁色の強いアラブ諸国政府への支持
があると指摘しています。

そうした相関図だけは知っておかなくてはなりません。かと言って、アル・カイダ-が正しいということではありません。彼らのやっていることは、無差別殺人ですから、許されることではありません。しかし、原因を考えていくとそうしたこともある、ということを知っておかなくてはいけない、ということを申し上げたいのです。

今月のメシヤ講座の中で、キリスト教によって悪を制御して来た、という内容がありました。そして、仏教が経で、キリスト教が緯という内容も勉強致しました。その緯のキリスト教から、さらにイスラム教が出てきました。

イスラム教の原点は何かというと、‘人間は弱い存在’だということです。キリスト教は‘強い存在’という考え方ですね。自然を征服する、などと言いますからね。

イスラム教は、人間は弱い存在だから、女性は目以外は隠しなさい、ということになります。男は、女性の色香に弱いからです。教えの原点はそこにあります。また、断食をしたり、豚を食べないということも、人間の肉体は弱いから、そうした戒律を設けています。

これらの考え方も理想世界建設の中に組み込んでいかなければならない内容があるのです。民主主義というのは多数決で進められますが、イスラム教では少し違います。そこのところをブッシュは解っていないために占領政策が巧く行かない、と言われています。部族社会ですから、部族長がウンと言わなければ前に進みません。

そうしたものをト-タルでもっているのが日本なのです。世界の中心ということは、そうしたことなのです。天皇を頂点にいただいて経というものがあり、国会を中心にして緯があり、それを三権分立で補完しています。段々理想的な形になりつつあります。

構造改革とは、そうしたものの仕上げをするということが、本来の神様の御意図なのです。あれは、小泉さんによって浸透し始めたことですが、橋本さんあたりから進められていることです。理想世界へ向けて日本が引っ張っていく、その基礎固めをしているのです。これは覇権主義ではありません。東西文化を衝突させないで、‘結び’の役を担うということです。

今日まで、メシヤ講座で仏教の役割、キリスト教の役割、というものを学んでまいりまして、イスラム教については余り教えにはありませんから、私が補充しつつご理解を深めていただきました。今後さらに学びを深めて、御神業を進めてまいりたいと願っております。

日常的に神様の御光をいただき、御守護のあつい生活の連続を

そうした位置関係をしっかり持った上で、それでは自分達はどういう風に捉えて今動くべきなのかを、本日はしっかりと整理しておいていただきたいと思います。それで先程、北朝鮮の問題から『悪の除去』ということに触れました。それから、イラクの問題から考え方を大きくシフトする時代を迎えているというお話をしました。

国内では、風水害や大地震、感染症など思いもよらないことが頻繁に起きてまいりました。これらの中で徹底的に考えなければならないことは、メシヤ講座でその都度触れてまいりましたので、思い起こしていただきたいと思いますが、「構造改革」を本気でやり遂げなければならないということです。

構造改革の主眼は、上に立つ者の意識改革です。所謂(いわゆる)族議員と高級官僚の時代錯誤が問題なのです。目出度い席なので、余り忌まわしい事に触れたくはありませんが、問題点を先送りして来た事を今すぐに具体的に取り組むことが必要なのです。御教えの精神である『即時性』『合理性』『誠』が強く求められています。

とりわけ、敗戦後アメリカから国体をバラバラにされて今日まで築き上げてきたものの中では‘よきもの’と‘あしきもの’が明白になっております。今までは容認してきたが、これからはダメだよ、と警告されているのです。改革を神様から迫られているということを強く認識していただきたいですね。

そして一番の問題は、皇室に関するものです。皇太子のご発言の問題に留まらず、婚約内定発表の二度による延期、その背後には深い意味があります。皇室こそ霊主体従の法則に則って物事を進めなければならない存在だからです。そのことを携わっている官吏も判らなくなっている訳です。

これがまさに『最後の審判』の様相なのです。御教えからすると『何が正しくて、何が間違っているか判らなくなる』ということですね。

だから私は、メシヤ講座を通して『真実を見る目』を皆さんに養っていただきたいと願っている訳です。特に、古い文章などを引用して、何故こんな難しい勉強をさせるのだろうかと思っている方もおられると思います。しかし、難しいと思えるほど、現在の価値観がずれているのです。それに周りの事からやってもダメなので、根本義をもう少し積み重ねて行かねばならないと考えております。

それでは、私達はどういう生活をしていかなくてはいけないか、と言いますと、どこまでも霊性を高くしていかないと思うようにできません。欠かせない事は積徳ですね。そして、感謝の生活ですね。霊性が高くないと、人をお救いすること、問題を解決すること、はできにくいですね。

霊性の向上を伴わないと、問題を解決しようとしても、反ってややこしくしてしまう人になりかねません。それでは困るわけです。しかし、大したことは言わないのだけれども、‘あの人が来てくれると、巧く片付く’という人もいます。霊性の高さなのですね。

そこを目指して行きたい訳です。来年はやろう、ということではなくて、今日ただ今から‘よし、取り組んで行こう’ということになっていただきたい、と願っております。そして、その取り組みを支えてくれる糧となる学びとして、今日は松井亜弥さんに体験を発表していただきました。

取り組みを支えてくれるのが、浄霊と御教えの勉強です。日常的に、浄霊実践と御教え拝読に取り組み、神様の御光に包まれて、今日から始まる1年が御守護のあつい生活の連続となるようにお祈り致しまして、挨拶と致します。(要旨)