メシヤ講座・特選集no.13(平成13年12月分)

メシヤ降誕祭・挨拶(要旨)

12月23日から新年というのが本来の姿

メシヤ降誕祭おめでとうございます。

本日23日は、「一陽来復」と称しまして大変目出度い日であることはご承知の通りです。ものの本に、‘月日を数えることを暦と言い、月日を知る人を聖と言う’とあります。随分前の話でしょうが、現代のような暦が登場する前は日時計のようなものを使用していたと思われますので、やはり今日のこの日を「陰が極まって陽に転じた日」としてお祝いしていたことが想像できます。そして、この日を年が改まる日と規定することは自然なことだったでしょう。

そうした区切りの日に、メシヤ降誕はなされています。神は型を示すと言われます。文字通り「この世を陰から陽に転じる」ために降誕されたことを示しているのですね。

そこで、今日が新年と受け止めるということと合わせて考えてみますと、一年の計は元旦にありますから、いろいろとお話しておかなければなりません。

メシヤ降誕の意義

メシヤ降誕は、「地上天国建設」「人類救済」という悲願をもってなされています。しかし、人としての生涯は苦労の連続でした。その苦労は何のためにあったか、と言いますと・・・。これは何時も言いますように、人を救う「知恵」と「力」を人々に解りやすく簡単に授けるためにあったのです。私達が最も感謝したいところです。

また、ご自身、寸暇を惜しんで、率先垂範して御神業に打ち込まれました。私達が最も景仰したいところです。

そして、「地上天国建設」のための全ての準備を終えて、昭和30年2月10日天界に戻られています。メシヤの教えに『全ての準備を終えた』とありますから、後続の者に託されたということですね。私達が最も心せねばならないところですね。

地上天国建設の時期

また、地上天国建設に関する時期については「21世紀」と「平成天皇」という2つのキィ-ワ-ドがあります。メシヤの教えでは「平成天皇即位とともに時代は大きく変わる」とありますが、奇しくも人としての生誕日が同じです。これも型ですね。しかも『現界の経綸は平成天皇によって、神界からはメシヤによって』とあります。これは霊的なことですね。

日本は、平成の代になって加速度的に変化しています。一見悪く写る現象も少なくありませんが、その一つひとつは既成概念の変容、価値観の転換を私達に求めています。物質偏重思考が引き起こす様々な問題が白日の下に晒(さら)されていると述べてもよいでしょう。

そして、『地上天国は21世紀半ばに完成する』とあります。これは昨年から幾度も述べているように、人間次第ですね。いや私達次第ですね。メシヤの揮われる御力徳を如何に多くの人々に宣べ伝えていけるかですね。

「メシヤ講座」の眼目は教・論・律

その一環として「メシヤ講座」を開催しているのですが、この講座の眼目は教・論・律です。教とはメシヤの教えですね。論とは、その教えを基にして世の中を観て、どう解釈するかということです。律は、解釈をした上でどのように生きていくかということを求め、生活していくことです。

昨今の事象から考えていきますと、平成13年は暗いニュ-スが相次ぎましたが、日本社会の在り様を見直せた年でもありましたし、世界を覆う諸問題が浮き彫りにされた年でもありました。

狂牛病・・・これは、人間が商業主義に走り、生産の効率化のために肉骨粉を与えて起きた問題です。「共食いをさせた結果起きたことだ」と言った哲学者がいました。本当に惨酷な事を欲のためとは言えやるものです。そしてまた、問題を解決するために、牛を焼却する。人間はどうしてここまで浅はかになったのでしょう。考え方を改めていかねばなりません。

タリバン・・・これを育てた者はアメリカです。効率よく旧ソ連を排除するために、武器や資金を大量に与え続け、その結果テロ集団化してしまった。生み出した側のアメリカは、問題解決のために空爆を重ねています。空爆とは、焼却ということでしょ。しかもその事が原因で、この冬数百万人が餓死するかもしれない。アメリカン・スタンダ-ドをグロ-バル・スタンダ-ドとして普遍させようとする事への警鐘を鳴らさなければ、真の解決はできないですね。

構造改革・・・はっきり言って、補助金の分配権にしがみつく族議員と天下り先を死守する高級官僚の抵抗があって進まないだけです。日本国と日本国民のことを考えて行動している司等が如何に少ないかということを如実に現わしています。補助金の内容が如何に時代遅れのものか、知っていくと唖然とします。

「宗教の変革」と「技術の革新」が天国建設の鍵

それでは、この時期最も必要なものは何かと申しますと、「宗教の変革」と「技術の更なる革新」です。メシヤの教えでは『宗教改革』『宗教と科学の一致』とあります。

まず、宗教の本質は多数決ではありません。これから世界は、政治的な影響力の大小を問わず、少数派にもっと耳を傾けていかねばなりません。もちろん、貧困問題を中心に据えた問題解決に取り組むために、国際的な協力体制を築くべきです。

また、世界人口はこの半世紀で3倍に、経済の規模は16倍に膨れ上がった、と言われています。人間の欲望の拡大とともに、地球の生態系を押しつぶし続けました。中でも、大気中の二酸化炭素濃度はすさまじく上昇し、この百年で地球の平均地上気温は0.6度上昇したと報告されています。今世紀末には最悪5.8度上がり、海面も0.88m上昇すると予測されています。

これに対しては、燃料電池エンジンの開発や風力発電、太陽電池等の活用に取り組み、石油に頼らないエネルギ-新時代が生み出されようとしています。政府は、その取り組みにこそ、もっと積極的に力を注いでいかねばなりません。日本にしかできない技術は山ほどある訳ですから、不景気なんて言ってないで、それこそ戦略的にやるべきです。

これら環境問題に限らず技術革新が、道を誤ることなく、順調に進展するように祈りたいものです。それなくして、地上天国は永遠に辿り着けない理想郷になってしまいます。

自らの課題を設定し、大切に1年を過ごしたい

さて平成14年は「霊の年」2年目になります。私は「救霊仕上げの年」と銘打っています。13年は大切な年でしたが、14年はもっと大切な年になります。それは、15年から「神の年」となるので、そのための準備にも当たらねばならないからです。

メシヤは『いよいよの時、初めて諸々、浄まった者それぞれに因縁通りに諸々の御用を申しつける。神格をいただける者もいる。その人によって御用は変わる』と仰っています。平成14年は是非、「祈りの栞に寄せて」46ペ-ジの『神格をいただく道』という御教えを毎日拝読し、自らの課題を明確にして歩んでいただきたい、と願っています。

それでは、平成14年が皆様にとって御守護に溢れる年となり、皆様方お一人お一人が地所位に応じてステップ・アップが許されますよう、お祈り致しまして、終わらせていただきます。