メシヤ講座・特選集no.159(平成26年4月分)

<御教え>
『文明の創造』科学篇
種痘

(文創  昭和二十七年)
本文は『文明の創造』266ページに記載されています。(『文明の創造』購入方法は「出版案内」を参照ください。

また、研鑚資料『文明の創造 二・下』では113ページです。)なお、『種痘』は5月に拝読し学び合う御論文です。今回は4月に学んだ『擬健康と真健康』に関する学びの一部を掲載し、『天国の福音書』続篇(一)の寄稿文を掲載しました。


≪解説≫
『文明の創造』拝読により救世の第一義一大福音を再確認できる

メシヤ教代表 楳木和麿

正に地上天国建設の設計書

4月度に学び合った内容は各支部HPを参照していただけるように願っております。

さて、各支部、出張所及び各会場を一巡して、また、その間様々な方々と話し合いやメール交換をさせていただく中で、『文明の創造』は地上天国建設の設計書であり、御神業推進する上で不可欠であることを改めて強く受け止めさせていただき、広く宣べ伝えなくてはならないことを痛感させられました。それは、行間に見るメシヤ様の明確なる御神業の指針を拝することができるからです。

『文明の創造』262頁の3行目に

『忌憚(きたん)なく言へば自分自身の体を弱らせ寿命を縮められ乍(なが)ら、医学は有難いものと思ひ込み、それに気がつかないのであるから何と情ない話ではないか。従って此(この)迷信(医学迷信)を打破する事こそ、救世の第一義であらねばならない。』

と記(しる)されています。

メシヤ様が御垂示される『救世の第一義』は、医学迷信を打破することなのです。救世と言った場合の第二、第三でもない第一義なのですから、どのような文言を重ねようとも第一義は他にないのです。このことを肝に銘じておかねば、救世の御神業は成り立たないのです。メシヤ様を祖と仰ぐ人々に再認識していただきたい御記述です。

しかし、これは対立的な考えを打ち出そうとしているのではありません。

それは何故なら、次回拝読の『種痘』では歴史的評価を加えておられるからです。メシヤ様はどこまでも人類の福祉に寄与するという見地から評価し論を進められているのです。その根底には人類救済への御情熱が脈々と流れているのです。

ですから、『天国の福音書』続篇(一)の「はしがき」に加筆したように「主神様への認識が明確にならない限り、『宗教改革』『医学革命』を唱えると対立軸で考えるに至り、一方で社会性を求めると特に医学界への迎合に偏してしまう恐れがあります。」という点を深く受け止めていただくことを切に願っています。

今回は、1月分に引き続き『天国の福音書』続篇(一)の寄稿文を掲載しましたが、「医学革命という大命題に向かって」はその観点から共に深く思索を巡らせたい内容です。

そして、同266頁の末尾に

『右の如く病気の種を有(も)ってゐる擬健康を無毒者となし、真の健康者を作り得るとしたら、之こそ真の医術であって、人類にとって空前の一大福音(ふくいん)であらう。』

という御記述でまとめられています。

ここでは、『空前の一大福音』と仰っています。福音の中身も去ることながら『一大』と銘打っておられます。私共の取り組むべき内容の明確さを御示しいただいておりますことは一目瞭然です。

この御記述を元に『天国の福音書』続篇シリーズを刊行する計画を立てました。

そこで、今回掲載する「編纂後記」も、その担当者が受け止めた深い御神意というものを共有していただければ感謝に堪えません。

(「立春祭」で報告いただいた岡山支部責任者、鎌倉支部責任者に引き続き、「御神体御奉斎記念式典」で報告いただいた大阪支部責任者、三重支部責任者の寄稿文を掲載します。)

『天国の福音書』続篇(一)寄稿文

『医学革命』という大命題に向かって

大阪支部責任者 木原俊和

かつて私は御神意を追根究底する意止まず、御教えの完全網羅にして編纂及び研鑽に没頭し、メシヤ教と御神縁をいただいてより『主神様とメシヤ様』の概念が一層明確化したことで、その思考形態で進むと『医学革命』の見方が変容してきます。

主神様の『善悪一致』の概念から医学史をみると、自然療法主流時代から西洋医学が台頭した約百年前頃に隠蔽された資料を基に記したモーリス・ビール著「薬の話」を初めとして、多数「ユダヤの陰謀」と「医学界利権構造」が暴露されてきましたが、この仕組みは主神様が物質面の地上天国建設のために「悪の役目」として許され、そして『何十年かの後には、必ず現代医学の欠陥が曝露されて』という御言葉のとおり、今から二十数年前には世界中の優秀な医師等により、科学的根拠に基づいて現代医学根幹の誤謬が明らかにされると同時に、素晴らしいことにはメシヤ様の『浄化理論』等を裏付ける点も着々と明らかにされていることです。加えて、御言葉の続きにある『非常な勢を以て世の中に推奨さるゝ』という御浄霊は、近年、医学から自然治癒への転換を警鐘している医師達により「優れた排毒法」が探し求められている好機にある等、『医学革命』とは医学と対立軸に無い御経綸で進んでいることは明らかです。

かつて現代医学の根幹の確立の時期には壮絶なドラマがありました。当時の資料に基づいて書かれたユースタス・マリーンズ著「医療殺戮」によると、医学界は依然自然療法派が多く、しかし当時の医師は収入も地位も優れた職人同等で、患者と自由契約で医師が全責任を負ったため、米医師会では治療結果が悪く命の危険もあった対症療法派は、一八九九年世界的権力者の主導で権力独占を目論みクーデターを起こし、自然療法派を徹底的に廃業に追い込み、「医師は絶対に間違うことのない完全人間で、医師判断を決して疑ってはいけない」「他は全てニセ医学」等と大宣伝を打ち、自然療法は禁止され、さらに少数富裕層のみ医者になれる医療制度へも法制化したため権力的対症療法の世が確立され、以降米国を始め世界中で慢性疾患等が蔓延しました。

医学の根幹の一つはワクチンですが、当時免疫学の父といわれたジェンナーが同種毒療法(ホメオパシー)の概念を用い、天然痘に対する種痘を開発したものの、レオン・チャイトー著「危ないぞ予防接種」によると、ヨーロッパで天然痘が大流行した際、接種により副作用が多発したとともに、ドイツでは死者十二万人中九十六%も種痘をしていたため、首相のビスマルクは効果は完全に偽りであるとし、以降ヨーロッパ全土の専門家たちは種痘をせず、隔離が劇的に奏効し死亡率が漸次低下し、ついに種痘は禁止されました。以降、無名だったパスツールが有名な細菌学者ベシャンの微生物自然発生説を否定し、外界からの微生物を病原とする説(晩年自身が自説を否定)に基づいた予防接種ワクチンを開発したり、コッホによるツベルクリン開発、ウィルヒョウの細胞病理学、エールリヒの抗毒素論が提唱されて、現代医学の根幹が完成されていきましたが、科学的及び統計的実証が無く、実際結核やコレラ等は自然療法が遥かに奏効し、さらに「種痘が結核を作る」と発表する医師や、NY衛生病院長は「服用薬無用論」で「薬は病気を癒さない。それは自然の治療機能を補助しないばかりか、それを遅らせるのである。薬はあらゆる病気にとって治療的効力をもっていないばかりか、増悪的影響をもたらすものである」と発表したり、メシヤ様の病理学に近い論を説いて対症療法に強く反対した医師も多かったのです。尚、マイシンは結核菌発見時のNYでの死亡率が十万人当三七〇人、一九五〇年までに五〇人に激減してから一九五二年に米メルク社がマイシン量産販売したため、薬効と錯覚されました。

『医学革命』に到るまでの過渡期とは、自然農法に譬えれば「転換中」の特別栽培と同様、それは無薬に切替え且つ残毒を減らすというメシヤ様の転換法をもって、主神様が大経綸で現わされる最先端の「医学情報」を活かしつつ、『メシヤ様の御浄霊』を取り次ぐ積み重ねであり、いわば個々の『医学革命』の連続と『宗教科学』の証の積み重ねが、ひいては世界的な『医学革命』の時節を迎えることと『洽く天国の福音を宣べ傳えらるべし』ことが相まって、やがて病無き地上天国が必ず実現されるものと信じ、微力ながらも日々この拡大に全力をお使いいただけるように努める覚悟です。

編纂後記
三重支部責任者 濵口博幸

私は、娘のアトピー性皮膚炎の浄化を通してメシヤ様と御縁をいただきました。現在メシヤ教では『お光無しの浄霊』を推進し数々の奇蹟をいただいておりますが、当時は教団浄化の真っ只中で『お光』が無く、拝受し浄霊を取り次ぐことができるようになるのに半年ほどかかりました。組織の都合で〝お光がいただけず入信が許されない″のは教団浄化の最たる弊害へいがいと言えますが、私には却ってそのことが幸いしました。半年もの間、週に一度は布教所に参拝し、『天国の礎』『神示の健康』『東方の光』『景仰』を教本とし、入信教習を受け続けることが出来たのです。その頃には娘のアトピーも随分綺麗になっておりましたので〝この素晴らしい『浄霊』を創始された教祖の教えをもっともっと学びたい″との探究心が芽生えてきました。しかし、御教えを手に周囲を見ると『薬禍薬害』の教えと程遠く、御教えと信仰生活のギャップに戸惑うようになっていました。いつの間にか行事や組織運営中心の世界に否応なく身を置いている自分に気づき〝井の中の蛙ではいけない″と積極的に他の教団の人とも交流を始めました。私は節目節目で素晴らしい指導者にめぐり合いました。メーリングリストを通じて知り合った方が、メシヤ様の『御教え研究』の第一人者と言われている先達を紹介して下さり、平成十年から十一年にかけて複数の教団の教会長クラスの方々が集って開催された『御神書研鑽会』で学ぶ機会をお許しいただいたのです。

奇しくもその頃代表は、『メシヤ様の御存在を認識することにより浄霊力が授かる』との啓示を受け、「第二の開教」に向け、全国の信仰に迷える人々を救うべく立ち上がっていたのです。そして後年ネットで「メシヤ講座」を見た多くの人々が縁を結ぶことになります。

先達からの重要な学びを振り返りますと、「メシヤ様のお言葉を信仰の規準とすべきこと」「メシヤ様は主神様(天地創造の神様)の代行者であられ神様として最高の位をお持ちになられていること」「メシヤ様のことが分かれば力をいただけること」などがあげられます。しかし、メシヤ様を〝最高最貴の御存在であられる″と認識しながら『メシヤ様』とお呼び申し上げることになるのは、代表と御縁をいただくまで時を要することとなるのです。この研鑽の内容を土台に、当時のグループの人達と「御教え勉強会」を平成十四年から十五年にかけて毎月行いましたが、当時はせっかく御教えを学んでも「真理を生活に取り入れて実践する。」という具体的な方策を示せず、御教えの研鑽に偏りすぎてしまい、現実に世の中に起こっている出来事、身の回りの問題を疎かにしていたように思います。代表より「御教え拝読は〝真理を学ぶ″ということであるが、最大の願いは学んだ真理を生活に取り入れて実践し〝幸福になっていく″ということである。」と教わりました。メシヤ講座ではその具体的実践方法を皆で学びあえるのです。これこそ私たちが求めていたことではないでしょうか。

平成二十五年六月十五日、箱根強羅の地に初めて、『主神様』の御神体を御奉斎し『地上天国祭』が祭行されるという慶事がございました。『抑々そもそも、世界の創造主たる主之大御神(ヱホバ)は・・』と御教え拝読の最中熱き感動が湧き上がってまいりました。『帰一、一とは元の神様則ち主神の事である。主神に帰することであります』との御教え通り、代表が『メシヤ講座』を積み重ねた結果、六十畳の会場溢れんばかりに、宗教宗派を超えて諸々の使命を持った縁ある人々が一同に参集したこの御祭は地上天国の型をお示しいただいたと思わずにはおられなかったのです。

御教えにメシヤ様の御心を求めて、薬禍薬害に悩む現代の人々に『浄霊』の大愛を伝える人々が倍となり、百倍となっていく光景を想い続けて実践に励んでまいりたいと思います。どうか迷っておられる皆様、少しだけ勇気を出して一歩踏み出し、本来の信仰を求めてみてください。きっとメシヤ様は手を差し延べて下さるでしょう。

最後になりましたが、一通りの編集を終えてページ数を確認しましたら三三三頁でした。(校了時には三六九頁となりました。)昭和三十年三月三日『メシヤ降誕本祝典』を予定されておられた、と聞き及んでいますし、『ミロク完成世界の形は三三三となる。』とも御教えいただいておりますので、「メシヤ降誕仮祝典」から六十年となる、平成二十六年六月十五日の本書の刊行は〝メシヤ様の恩恵の賜物〟と拝察申し上げ、編纂後記といたします。

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